屋根葺き替えリフォームとは?施工の流れや費用などの知っておきたい関連情報をご紹介

家の大切な部分であり、外壁や屋根の美観を損なわないためにも、適切なメンテナンスが必要です。屋根葺き替えは、そのメンテナンスの一環として必要になる場合があります。 屋根葺き替えは、屋根材の老朽化や劣化、雨漏りなどの問題が発生した場合に行われます。屋根材の寿命は材料によって異なりますが、大まかにはアスファルトシングルで20年程度、瓦で40年程度が目安とされています。このような期間が経過すると、風や雨、紫外線などの影響で屋根材にひび割れや剥がれ、腐食などの劣化が進行し、雨漏りの原因になることがありますのでリフォームの必要が出て来ます。 屋根材に関する関連情報は別コラムで紹介します。

屋根葺き替えリフォームとはどのような工事?

家は新築で建てても時間が経過すると、内外装に不具合が発生しやすくなります。特に家の屋根や外壁部分には日々の厳しい紫外線や風雨が強い負担となって、サビやヒビ割れや剥がれなどの症状が出やすい場所でもあります。屋根は目視で劣化の状態が確認しづらく、サビやヒビ割れや剥がれが進行しやすいです。適切にリフォームを行わずにいると、家全体の修繕工事が必要となる場合があります。屋根のリフォームで多い施工が屋根葺き替え作業で、雨漏りが既に発生している場合などは塗装ではなく屋根葺き替えが必要となります。古い屋根材を撤去して下地を補修してから、防水紙や野地板の補修を行い新しい屋根材に葺き替えする工事です。屋根葺き替えを行うことで屋根は新品同様に生まれ変わる為、屋根自体の寿命が長くなります。屋根材によって寿命は様々ですが10年から、和瓦になると50年以上の耐用年数という場合もあります。屋根葺き替えを行えば雨漏りなどの、不具合が発生している場合には解決に至ります。

屋根をリフォームするなら知っておきたい屋根葺き替えと重ね葺きの違い

古くなった屋根をリフォームしたいけれど、どのような工法が良いのかと考えている人もいるのではないでしょうか。屋根のリフォームには屋根葺き替えと、重ね葺きがあります。屋根葺き替えは、既存の屋根材を撤去して新しいものに交換する方法です。築年数が長く、屋根材の劣化が激しい場合にはこの方法が使われます。屋根材からその下の防水シート、さらに垂木の上の下地材までを全て撤去し、張り替えるのが特徴です。屋根の葺き直しは、屋根の下地部分を交換する工事方法です。すでに葺かれている屋根材が再利用できる場合には、葺き直しが選ばれています。表面の屋根材はそのまま使用するので、工事を終えても見た目はほとんど変わりません。重ね葺きは、既存の屋根の上に重ねて新しい屋根材を取り付ける工事です。屋根を洗浄してその上に木材下地を取り付けたのちに防水シートを敷き、さらにその上に屋根材を取り付けるためカバー工法と呼ばれることもあります。

屋根葺き替えリフォームを実施するメリットとは?

屋根のリフォームには、大きく塗装・重ね葺き(カバー工法)・葺き替えの3種類があります。いずれも家の外観を一新できますが、塗装や重ね葺きではなく葺き替えを行う最大のメリットは、下地まで新しくできることです。屋根葺き替えでは、既存の屋根材を撤去した上で新しい屋根材を施工しますが、この際に野地板や防水シートといった下地まで交換するケースが一般的です。下地まで新しくすれば屋根の防水性が根本的に回復するので、建物の寿命を延ばすことができます。また、次のメンテナンスまでの期間が延びるのもメリットと言えます。 耐震性を高めることができるのも利点のひとつです。地震が起こった際の揺れは建物が高くなるほど、重心が高くなるほど大きくなりますが、屋根葺き替えの際に軽量な屋根材を選ぶと建物の重心が下がるため地震の揺れが軽減されます。例えば、耐久性は高いものの重量がある瓦から、非常に軽量なガルバリウム鋼板へと葺き替えると地震に強い家を実現できます。

依頼前に押さえておきたい屋根葺き替えリフォームのデメリット

屋根葺き替えでは、屋根材だけでなく下地まで一新できるため建物の寿命が延びる、軽量な屋根材を選ぶことで耐震性がアップするといったメリットがあります。一方で、屋根リフォームの中で最も大規模な工事なので工期が長いというデメリットがあります。どの程度の期間がかかるかは屋根の種類や状態などに左右されますが、基本的には7~10日前後かかります。 加えて、屋根葺き替えは屋根材や下地を新調するので材料費が高くなる上に、撤去した廃材の処分費も発生するので、屋根葺き替えにかかる費用は塗装や重ね葺きと比べて高くなるのが一般的です。特に、既存の屋根材にアスベストが含有していた場合、撤去時に石綿作業主任者が必要になったり、飛散防止対策を行ったりするので、通常の屋根葺き替えリフォームと比べて高額になります。 また、既存の屋根を撤去する際にホコリや騒音、振動などが発生するのもデメリットです。これらが原因で近隣トラブルにつながることもあるので、事前に近隣への挨拶回りを行って理解を得ておくことが大切です。

屋根葺き替えリフォームで選べる屋根材について

屋根葺き替えリフォームでは、既存の屋根材とは異なる種類に変更することも可能ですが、既存の屋根の種類によっては選択肢が限られてしまいます。
屋根の素材には瓦・スレート・アスファルトシングル・金属など様々な種類がありますが、基本的に軽いものから重いものへの変更は難しくなります。
例えば、最も重い瓦が使われた住宅は、建物が重さに耐えられるような構造をしているため、瓦はもちろんスレートやアスファルトシングル、金属などあらゆる素材へ変えることが可能です。
一方で、既存の屋根が軽量な金属製だった場合、瓦のような重い素材へと変更してしまうと建物が重量に耐えられない恐れがあります。
そのため、金属製の屋根は基本的に同じ金属製のものにしか変更できません。
また、スレートに関しては瓦以外、アスファルトシングルに関してはアスファルトシングルと金属へ変えることができます。
このように、屋根葺き替えリフォームで選択できる屋根材の種類は既存の屋根によって変わってくるので、この点を理解した上で計画を立てましょう。

屋根葺き替えリフォームで選択する屋根材によっては耐震性アップが期待できる

屋根葺き替えリフォームでは、野地や防水紙などの下地まで新しいものへと変更するケースが多いです。
そのため、屋根葺き替えリフォームを行うと家の外観が綺麗になるだけでなく建物自体の寿命を延ばすことができますが、選択する屋根材によっては耐震性アップも期待できます。
地震が起こったときの建物の揺れは、重心が高くなるほど大きくなるため、屋根材を重いものから軽いものに変更して建物の重心を下げれば地震の揺れを抑えることが可能です。
屋根葺き替えでは、既存の屋根材と同じ種類を選ぶことができますが、耐震性の向上を図りたいなら軽量な屋根材へ変更するのがおすすめです。
特に、ガルバリウム鋼板は瓦と比べて1/10程度、スレートと比べて1/4ほどの重さしかないため、地震に強い家を実現できます。
また、ガルバリウム鋼板は金属でありながら錆びにくく、メンテナンスを怠らなければ40年以上使えると言われています。
暴風雨に対する耐久性も瓦に次いで高いとされているので、台風が多い地域の方にもおすすめです。

屋根葺き替えリフォームにかかる費用の目安

屋根は雨漏りが発生しやすい場所で、下から確認しづらい箇所の為雨漏りが進行してから気づくという場合も多いです。
何か不具合が起きていても気づかずに放置したままにしてしまうと、家全体の修繕工事が必要となる場合があり費用も期間も大幅に増えてしまいます。
屋根葺き替えリフォームは家全体を守る為に必要なメンテナンスで、専門業者による定期的な診断が必要です。
屋根葺き替えリフォームにかかる費用の目安ですが、屋根材には様々な種類があり選択する屋根材によっても変わります。
一般的な例として100万円前後から250万円前後、費用がかかることが多いです。
今の屋根の状態が劣化が進み補修が必要な場合や、屋根材の種類によってはこれよりも更に費用がかかる場合もあります。
重要なのは信頼出来る業者を見つけて、相談しながら予算や希望に合った施工を早期に依頼することです。
定期的に屋根の状態をみてもらい、メンテナンスのタイミングを逃さないことがとても大切です。

屋根葺き替えリフォームの費用内訳

屋根葺き替えリフォームの費用内訳は、以下のような要素で異ります。
屋根の面積ですが屋根の面積が広いほど、材料や労力が多くなるため費用も高くなります。
使用する材料に関しては屋根材には、スレート・瓦・金属・アスファルトシングルなどがありそれぞれの材料により価格が異なるわけです。
使用する材料の質で費用が異なります。
作業に必要な時間と労力ですが屋根の状態により、作業に必要な時間と労力が異なります。
屋根の老朽化が進んでいる場合や、修復が必要な箇所が多い場合には、費用が高くなるでしょう。
追加工事の有無には屋根葺き替えを行う際に、防水や断熱の改修、屋根補強などの追加工事が重要になる場合があります。
追加工事が必要な場合には、費用が増加するのです。
地域差も考えられ地で職人の賃金や材料の価格が異なるため、費用違います。
以上の要素で根葺き替えリフォームの費用内訳が決まります。
具体的な費用は各業者に見積もりを依頼して、比較検討することが必要です。

屋根葺き替えリフォームの費用を安く抑えるコツ

屋根の葺き替えは屋根リフォームの中でも大規模な工事となるため、塗装や重ね葺きと比べて費用が高くなります。
しかし、自社施工の業者を選べば費用を安く抑えられる可能性が高いです。
屋根葺き替えを請け負っている業者は、大きく自社で施工ができるところと、実際の施工は下請けに委託しているところの2種類に分けられます。
下請けに施工を委託しているのはハウスメーカーや大手リフォーム会社が多く、アフターフォローや保証体制が充実している一方で中間マージンが発生するので費用は割高になります。
これに対し、自社施工の業者は経営規模が小規模なことが多く、保証体制が充実していない傾向がありますが、高い技術と価格の低さが魅力です。
どちらも一長一短がありますが、費用を少しでも抑えたいなら自社施工の業者を選ぶと良いでしょう。
また、相見積もりを取るのも費用を抑えるコツです。
屋根葺き替えにかかる費用は、同じ屋根であっても依頼先によって大きな差が出ることがあるので、複数の業者に見積もりを依頼して金額を比較することが重要です。
ただし、極端に見積額が安い場合は悪徳業者の可能性が高いので注意しましょう。

屋根葺き替えリフォームの業者選びで押さえておきたいポイント

屋根葺き替えリフォームの業者選びで抑えておきたいポイントは、どんな方法で探すのかです。
屋根葺き替えリフォームで昔からある方法は、新聞などの折り込みチラシや新聞の広告欄で探す方法や電話帳にある業者を探す方法があります。
これらの方法はよく目する方法ですが、広告ではいい情報しか書かれておらず、優良な会社かどうかを判断するだけの情報は無い事が多いです。
ハズレを引きたく無ければ、これらの情報から業者を選ばない事が望ましいです。
インターネットも最近流行りの方法としてありますが、公式ホームページでマイナス情報が書かれている事はまずないので、気に入った興味のある業者が見つかったとしても、口コミや実際の施工物件の見学などをして納得するまで調べて決めた方が良いです。
知り合いから紹介して貰う方法もよく聴きますが、知り合いが良い工事をして貰ったとしても、その知り合いだけの価値観なので、その知り合いの主観で良いと言っても、優良な業者とは言い切れません。
それと知り合いに紹介してもらうと断りずらいので、その点は注意が必要です。
訪問営業や飛び込み営業の業者は、リスクが高いので避けるべきです。
ハウスメーカーはハウスメーカーが保証してくれる安心感は高いですが、工務店に直接頼むのに比べてかなり高額になります。

屋根葺き替えリフォームの見積書でチェックすべきポイント

屋根葺き替えリフォームの見積書をチェックする際には、以下のポイントに注目することが重要です。
屋根葺き替えには、様々な種類の材料があります。
見積書には、どのような材料を使用するのか、またその材料の仕様が明記されているかを見てみるべきです。
屋根材の種類や色や厚みなどが含まれます。
葺き替え作業の詳細について、見積にはどのように記載されているかを確認しましょう。
屋根の解体や下地の補修、新しい屋根材の葺き替え作業さらに防水工事など具体的な施工内容が明記されていることが望ましいです。
屋根葺き替え作業にかかる時間や工期について、見積にはどのように記載されているかをみたほうが良いかもしれません。
また、工期には連絡や立ち会いが必要な場合があるため作業日数も確認する必要があります。
屋根葺き替えには保証期間があります。
見積には、どのような保証内容が含まれているかを確認するべきです。
例えば、屋根材の欠陥に対する保証や工事不良に対する保証が含まれる場合があります。
見積には支払い条件が明記されているかを確かめることが大事です。
支払いのタイミングや方法や分割払いの場合の条件などが含まれます。

屋根葺き替えリフォームでは屋根形状も考慮しよう

屋根葺き替えリフォームをする際には、屋根の形状も重要な要素の一つです。
屋根の形状に合わせて、材料や施工方法を選択することが必要となります。
屋根の形状によって必要となる材料が異なります。
例えば平屋根や勾配の緩やかな屋根の場合には、防水性に優れたシート状の材料を使用することが一般的です。
一方急勾配の屋根の場合には、耐久性や耐風性に優れた瓦やスレートなどの重量のある材料を使用することが多いです。
屋根の形状によっては、特殊な形状の材料を使用する必要がある場合もあります。
屋根の形状に合わせた施工方法も異なります。
平屋根の場合には、シート状の材料を接着剤や溶剤で貼り合わせる方法が一般的です。
急勾配の屋根の場合には、骨組みを組んで材料を固定する方法が用いられます。
屋根の形状によっては、施工に必要な機材や道具も異なるでしょう。
屋根の形状を考慮したリフォームをすることで屋根の耐久性や防水性、そして見た目の美しさを保つことができます。
また、適切な材料や施工方法を選択することで、コストや施工期間を抑えることもできます。
屋根葺き替えを行う際には、屋根形状に注目して、適切な材料や施工方法を選択することが重要です。

屋根葺き替えリフォームは梅雨に依頼しても大丈夫?

住宅を雨風からしっかりと守ってくれるのが屋根ですが、経年劣化が進むと雨漏りなどのトラブルが発生しやすくなるものです。
一般的には新築後10年程度でリフォームが必要となるとも言われており、これから屋根葺き替えを検討されている方も少なくないでしょう。
そこで問題となってくるのが、工事を依頼する時期についてです。
日本の四季の中で最も雨が長く続き湿度が高くなる梅雨の時期は、工事を依頼しても大丈夫であるかという悩みをお持ちの方もいらっしゃいますので、屋根葺き替えのタイミングを考えていくことも大切でしょう。
基本的には、屋根葺き替え工事を行う際に雨が降っていることは避けたほうが良いものとなりますので、リフォーム工事を梅雨の時期に計画することは避けたほうが無難です。
工事中に雨が降り出すと作業を中断しなくてはいけなくなりますので工期が長くなりますし、一時的に屋根の部分が撤去された形となりますからカバーが被せられているとはいえども、室内が濡れてしまう可能性がゼロとはいえません。
比較的晴天が続きやすい時期に依頼することがベストですが、屋根葺き替えを専門的に取り扱う会社に工事時期の希望をしっかりと伝えて連絡をとりあうことがおすすめです。

屋根葺き替えリフォームで近隣トラブルを回避するには?

屋根葺き替えリフォームを行う際には、屋根の形状も重要な要素です。
屋根の形状によって、必要な葺き替え材料や工法・施工費用・そして耐久性などが異なってきます。
例えば、屋根が平屋根の場合は、雨水の流れを考慮して防水層をしっかりと施工する必要があります。
防音効果が低いため、防音材を取り付けることも検討しましょう。
一方傾斜屋根の場合は葺き替え材料として瓦やスレート、金属板などを使用することが一般的です。
傾斜が急な場合は、雨水の流れを考慮してしっかりと防水層を施工する必要があります。
葺き替え材料の重量によっては、建物の構造に問題がある場合もありますので、事前に建物の構造を確認することが重要です。
屋根の形状によっては、工法も異なってきます。
例えば傾斜屋根の場合は葺き替え材料を重ねていく重ね葺き工法や、葺き替え材料を釘で固定する打ち替え工法などがあるわけです。
屋根の形状に応じた工法を選択することで、施工費用や施工期間を最適化することができます。
最後に、屋根葺き替えリフォームを行う際には、建物の外観にも影響を与えることを忘れてはいけません。
屋根の形状に合わせた葺き替え材料や色合いを選ぶことで、建物の印象を変えることもできます。
屋根葺き替えを行う際には、屋根の形状にも十分な注意を払い、近隣トラブルを避け適切な葺き替え材料と工法を選択することが大切です。